ワンドの聖別の儀式次第です。(前魔術亭トピ&日記からの再掲です)
どのような魔女か?によって各々違いがあるので、とりあえず、どの魔女でも使えるハイブリッド版にしました。一応どの流派の魔女でも使えます。これなら、ウイッカンでも、クラフトのウイッチでもどちらでもOKです。

『ワンドの聖別』

 ・ワンドは風のエレメントに属するので、インセンスで聖別します。

☆用意するもの

・聖別したいワンド
・フランキンセンス(乳香):専門的にはパウダー状にしたフランキンセンスをチャコールの上で焚きます。しかし、これは慣れていないと難しいのと、儀式に集中できることの方がはるかに大事なので、市販のスティックタイプ、あるいはコーンタイプのものでも全く問題ないです。
・クロス:黒い無地の布。
・キャンドル2本とキャンドルスタンド:よく売っている仏壇用の白いキャンドルで構わない。そうしたキャンドルを立てるのに適したキャンドルスタンドなら何でもよいです。100円ショップでよく見かけるようなものでも問題ありません。また、クリスマスシーズンになると100円ショップなどでも色々なキャンドルスタンドが出回るので、そういう時にいくつか揃えておくとよいと思います。
・オイル:新しいオリーブオイルを用意してください。より専門的にはオリーブオイルにフランキンセンスとミルラを漬け込んで作ったオイルを使いますが、普通のオリーブオイルでも問題なく使えます。ただし、必ず新品を用意してください。100円ショップで小さな瓶のものを売っていますので、そういうのを買ってきて儀式専用のオイルとするのが良いでしょう。
・ベル:ハンドベル、呼び鈴、など、要するに振って音を出すタイプのハンドベルです。必要というわけでもありませんがあるとよいものです。

☆準備

①テーブルに黒いクロスを広げ、祭壇にします。
②フランキンセンスの香を焚きます。
③キャンドルにオイルを塗って清めます。その時必ず下から上に、つまり火をつけるところに向かって指で塗り込みます。
④図(Alter-layout)のようにセッティングします。オイルは祭壇の下でもよいですし、祭壇の手前側の作業がしやすい位置に置くのでも構いません。キャンドルとキャンドルの間に神像、女神像を置くのもよいでしょう。ただし、この場合神像は(絵でも構いません)必ず有角神像、女神は大母神像でなければなりません。ネットで気に入った絵を見つけて、印刷したものを100円ショップのフォトフレームなどに入れて飾るのもよいでしょう。


☆儀式次第

①右手の人差し指と中指を突き出して、魔法円を描く。(この時、短剣などの道具は絶対に使ってはいけません)
②ベルを鳴らして儀式の開始の合図をします。(ベルがなければ省いてかまいません)
③以下の儀式を執り行います。

我らが神、有角神よ、我らが母なる女神大母神よ
これよりここにある風の象徴たるワンドを清め、力を与え給へ

(一礼し、ワンドを両手で持ち上げる)

これは我がワンドなり
神よ、女神よ、我がワンドを清め、私はワンドの間に強き絆を作り給へ

(ワンドを手前から前へ動かす形でインセンスの煙の上をゆっくりと通す。これを何度も繰り返しながら)

我は我がワンドを風の力で清めん
我は我がワンドに風の力を注がん
神よ女神よ、そうあるように力を貸し与え給わんことを
(これを3回繰り返し唱える)

(ワンドをもとの位置に置き、両手をお相撲のツッパリをする時のようにする)

神よ女神よ
我がワンドを清めてくださりありがとうございました
神よ女神よ
我がワンドに力を与えてくださりありがとうございました
神よ女神よ
我がワンドと私の間の強いきずなを作ってくださりありがとうございました

(両手を胸の上でクロスさせて、ゆっくりと一礼)

(お香が燃えていればそのまま、もし消えていたらさらに焚く。パウダータイプのものならば、煙が出ていてもさらに足して焚く)

神よ女神よ
この香をあなた方に捧げます
ありがとうございました

(一礼)

④ベルを鳴らし儀式の終了の合図とします。

以上です。

ご質問等ございましたら、ご遠慮なくお尋ねください。


追記:魔女のワンドは「風の象徴のみ」なので、火のワンド等他の象徴のワンドという存在を想定していません。なので、この術式を改変してインセンスをくぐらせる代わりにキャンドルの炎を、呪文中の「風という言葉」を「火という言葉」に変更して、という術式は全く効力がありません。

これはあくまでも「風の象徴のワンド」に対してのみ有効なものです。
念の為の注意書きでした。

記事執筆:mandarinorange